香木はなぜ高い?香木の価格事情 | 茶の穂 香木と本気の茶

香木はなぜ高い?香木の価格事情

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香木はなぜ高い?そして値段は?香木の価格事情についてのお話

香木はなぜ高い?

香木といっても白檀や低品質な沈香は1g100円以下でも購入できるため、価格も高いとは言えません。しかし1グラム数万円が当たり前の香木は多く存在するのだが、それらが高額な理由は希少性が高いこと、産出国のベトナムにおける資源の減少と採掘コストの高騰、国際的な需要が多く国際取引が盛んであること、さらに1gで何度も使えるからです。

  • そんなグラム数万円が当たり前という高額な香木は聞香に使われる高級沈香と伽羅

ところが20年以上前は1グラム万円単位ということすら考えられず、現在のような値段ではありませんでした。このような高級な香木は2010年ごろには現在の3割~2割ほどの価格でしたが国際的な需要が多く高騰が今も続いています

価格推移 伽羅の場合

伽羅の価格推移 香木収集家ならだれでも知ってるお店場合 価格1gあたり税込み

等級     2009年  2014年 2019年3月

伽羅角割SS ¥18270 ¥37800 ¥45360 

伽羅刻みAA ¥7875  ¥17280  ¥21600

こづつ伽羅 ¥15750 ¥37800 ¥37800~44000   2014年と2019年は(時価)となっており価格は非開示

ブログ主が所有する古いカタログと実際に購入した値段より

沈香も伽羅も2010年代前半に大きく値をあげています。上のカタログ上での価格の高騰率は2.5倍程度ですが、実際に販売されていた伽羅の現物を見ていないので単純に比較はできません。実際に同じ程度の物を比較すれば2009-2019年の10年間での実際の高騰率は3倍以上だと思われます。

  • さらに伽羅の価格(高級品)40年ほど前は1500円前後だったというお話を聞きます。それが20年ほど前(2000年前後)に1万円程度に高騰、その後10年足らずの2009年頃に2倍の(2万円前後)そこから2.5倍から3倍(4.5-6万円)ほどに高騰しています。
  • 高級品の伽羅はもともと値段が高いので20年で6倍~10倍ほどしか高騰しておりませんが、寺社仏閣にて大量に消費されていた中級度以下とされる業務用の伽羅の高騰率は凄まじく、2000年ごろに1g1000円以下であったものが、現在までに1g15000-40000円ほどに高騰しており20年ほどで30~60倍ほど高騰したのです。もちろんこの記事で明かされるまでは触れられることのなかった高騰率です。

消費者が相場をつかむのが難しい理由

それらの理由は以下の要因が複雑に絡み合っていると考えられます。

  • 香木という資源が希少であり流通量が少ない
  • ➡高品質の香木を目にする機会は限られており、多数の香木と接する機会を得ることは普通に生活していたらまず無い。
  • ➡高品質な伽羅や沈香を実際に多く目にすること、さらに画像を見ることすらなかなか難しい。
  • 詳しい評価方法が秘密と不文律で守られている
  • ➡基本的に香木の評価方法は香道を習得したり香木を扱う僅かな人間から聞くしかない
  • ➡流派を問わず香木の評価は香道を長年かけて習得することにより覚えることであるため、その基準が外部に漏れることが基本的に無い。そして漏らしたところで村八分にされるのでメリットも見当たらない
  • 香木を評価する共通の決まり(表記法から統一基準まで存在しない)
  • ➡お店は各自の方針で香木を評価しており、流派内では上の指示に従うことになります。
  • ➡不文律の決まりは存在する。

香木の値段と相場

年に何十万円も香木を購入するブログ主が香木取り扱い店10件以上を自己調査

  • 価格は1グラム(1g)あたり 調査期間2016年1月~2020年9月
  • 個人的に収集した値段の調査であり個人見解です。
  • 価格表記は税込みであり、消費税率は10%で計算しています。
  • 表記はグラムでなくgを使います。
  • 沈香・特に用途について書いていない場合は(空薫用と焼香用)となります、これは香木を売り買いするうえで、不文律の常識となっております。

香木の代表的な価格決定要因

  • 形状および用途(焼香・聞香・加工・鑑賞)

香りの内容・聞香における特定の需要があるか・硬度・大きさ・香りのよし悪し・色相など多数の要因から決定される。

基本的な香木の価値と値段の高低

  • 品種と木所

沈香>白檀  伽羅>沈香 木所あり>木所なし 

  • 形状や用途

 聞香用>焼香用  分割>割=小割>刻み (原木の場合は評価はたいへん複雑)

基本的な香木の値段は 伽羅≧六国>沈香>白檀

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PR 1g500円前後 刻みでも強くインドネシア沈香らしい酸味と辛味が良い。

沈香の値段と相場

空薫用・焼香用 

  • 刻み 1g 20~6600円 
  • 粉末 1g 180~2200円
  • 割  1g 380~11000円 (分割・角割)の場合は更にアップ (シャム沈香は稀)
  • 笹  1g 550~5500円
  • 原木 1g 110~33000円 形状の評価により変動
  • 沈梗・本泥 1g 2200~7700円 稀に数万円 経験したなかで最高は38500円

値段とその傾向

  • 沈香の値段はピンキリであり、1g100円以下の物も豊富にある。
  • 一般的には樹脂の濃い物が評価が高い
  • 水に沈む物が評価が高い
  • 総じて刻み粉は単価が安く、割や分割は手間がかかるため割高

参考までに白檀の相場

  • 白檀 1g 50円~1100円程度 品質加工状態による。

聞香用香木

聞香用香木は香道や聞香で利用されることを想定した、高級クラスの香木のこと。

  • 聞香用沈香

羅国・真南蛮・真那賀・佐曾羅・寸聞多羅 1g数千円~38500円

  • 聞香用香木(白檀系以外)

白栴檀(佐曾羅の一部など) 1g 880~2750円

黄熟香(寸聞多羅の一部など)1g 1500~19800円

聞香用香木の価格はその香りの筋や木質などで大きく異なる。

聞香用香木の値段とその傾向

  • 聞香用と言っても品質に関して千差万別であるため相場は思い浮かばないが、原木から割って少量を販売されるタイプの聞香用香木については1g11000~22000円程度が多いところだろう。

伽羅の値段と相場

伽羅の値段は基本的に刻みなどを除いて(時価)とされており、価格を知ることは難しい。さらに等級も細かく分かれている。伽羅の相場はおおよそ1グラム2万円~6万円であり、場合により1グラム10万円ほどの場合もある。

2021年1月現在 伽羅の相場は以下の通り・形状により大きく価格は変化する。

伽羅の形状による相場・(割と木が高い)

  • 刻み 1g16500~44000円 
  • 粉末 1g15000~33000円
  • 割  1g22000~60000円 
  • 木  1g22000~71500円

伽羅の用途による相場

  • 聞香用 1g27500~66000円 
  • 焼香用 1g15000~60000円

等級ごとの価格

  • 低級品 1g16500-33000円 
  • 中級品 1g27500-49800円 
  • 上級品 1g41800円~71500円

色分けできるような伽羅は基本的に中級品以上となり、ほとんどが上級品になる

伽羅の値段の決定要因

  • 木質が沈香に近い物は安価な傾向(香りのよし悪しはあまり関係ない)
  • 色(緑油・黄油・紫油)による値段差は聞かない。
  • 刻みは安く、割は人件費の分やや高額

こまかな観察

  • 伽羅の価格は品質や等級および形状によって大きく異なり、通常は(時価)(お尋ねください)となり値段はあまり開示されていない。
  • 木が最も高く、刻みや粉末が安価になる。
  • 購入量が一定を超えるなどの場合にさらなる割り増し代金を要求される場合がある。
  • 上級品の伽羅はおおよそ40g以上の購入でグラム単価に2割~3割の増しのプレミアム代金が発生することがある。理由は後の中国での価格をご参照ください。

中国での価格 

海外ではグラム単価よりも一個いくらという考え方が優勢であり、品質よりも個体サイズが大きければ大きいほど単価が高くなるのが特徴だ、特に1000gを超えるとグラム10万円以上付くことがザラであるが、刻みや小片の値段は日本とあまり変わらない。この影響を受け伽羅の原木は重量が大きくなると日本においても本来の値段に対してさらなる割り増し代金が要求されるようになった。

上級品

  • 1g2500元~6500元 1元16円換算 40000円~104000円 もっと高くなる場合も

中級品

  • 1g2000元~3800元 1元16円換算 32000円-60800円
「フジテレビ 嵐ツボ ~嵐も驚く(秘)未知の世界!~」 2016年7月20日(水)の一場面より

上記のように地上波テレビ放送のバラエティ番組などで伽羅は1g10万円と宣伝する場合があるのだが、国内においてグラム6桁かなり稀な例、上記の一例では1g10万円×1000g(小売り1億円である)と堺のお香店社長が解説していた。

  • 2016年当時は伽羅の値段は記事投稿時点より少し安かった。当時の環境で海外市場においてグラム10万円がつくには肌色が黒く、切断されていないそのままの形状の物であった為、それらは日本から仕入れられた物であると考えると当時にしては上記の値段は高めであり、違和感を覚えたが当時より値上がりしたので今となれば納得だ。
香木収集家ならだれでも知ってる京都の香木店の2019年のカタログより
  • 緑油のような上級品の伽羅は上の資料のSSクラス以上と推測される。
  • カタログで出ているより値段も高く良い物も沢山あるだろう、量が少なく定番商品にはできないと思われる。

感覚的に伽羅の刻み 1g22000円 普通品1g3万円台後半 聞香用 1g3.7万円-6万円前後

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聞香用伽羅の例 i以前は1g3.7万円ほどでしたが、現在は4.4万円ほど。 こちらは濃厚なタイプ、通販で買えるなかではお勧め。

伽羅の値段は金の数倍以上

伽羅は貴金属の金(Au)の価値(価格)と等しいなどと伝統的に言われるが、現状は大きく金の価格とかけ離れた。

  • 伽羅の価値は金と同等でなく現状において高品質な伽羅は金の数倍ほどとなった。
  • 2019年5月ごろまでは金の小売価格はグラム5000円ほどであったが当時でもグラム5万円以上の伽羅はザラにあったので10倍程度まで価格が開いた時期があった。
  • 高品質の沈香は金と同等程度
  • タニ沈香でも品質次第では金と同等程度の場合も多い
  • 金の税別小売り価格・記事投稿時点で1g7000円程度

近年の香木の値段の急騰要因

2010~2015年ごろに香木の価格が大きく急騰した要因は、この10年以上前から続く産出国における香木資源の産出量の減少に加え、安倍政権による経済政策の効果によってもたらされた円安により日本円の価値が下落してしまい、さらにインバウンドによる外国人の爆買い騒動や産出国の物価と人件費の上昇である、それらが積み重なり、決定打は伽羅に関しては国内における価格がベトナムでの値段よりも安値になったことからである。

  • ここ数年において日本で売買される商品においてここまで急激に値を上げた商品は珍しいだろう。
  • 香木は需要に対して資源の絶対数が少なく、再生産と再入荷は難しく、現地の値段に合わせるべく、さらに殺到する外国人に対応して、この頃のお香店は値上げをしまくったが、それでも円安の影響で我々の感覚よりまだまだ安く、相当数の香木が買い占められた。
  • この頃の外国人による爆買いの際の狼藉を恐らくお香店とそれを見た今までの愛好家は当分は忘れないだろう。

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香木の値段は今後はどうなる?

香木の値段が今後はどうなるか?国内外の情報をもとに考えてみれば、おおよその答えは見えてくる。

始めに結論としては香木全般の価格は長期的に上昇して行くだろうと考える。

考えるべき要素はこれらだ

  • 貨幣価値の減少 インフレーション
  • カネあまり時代であるため物の価値があがる。
  • 産出国(成長期にある東南アジア諸国)の物価及び人件費の上昇に伴う現地価格上昇
  • ベトナム・インドネシアのインフレ率は年+3%前後 日本マイナス1%~+0.5%(おおよそ)
  • 世界からの需要が大きい
  • 香木自体の資源量減少

良質な天然沈香及び伽羅に関して総じて見れば長期的にジワジワと上がるだろう、インドネシア産の沈香の一部は国外において価値が大幅に見直されはじめており、数年前の伽羅のように価格の急騰が始まった。産出国の東南アジアの経済成長は著しく、インフレのみなららず、経済成長もかなり見込まれるため、現地の人間が集めることも考えられる、一方で日本はマイナスや1%以下の経済成長を繰り返している。

資源枯渇と市場在庫

香木の在庫は聞き込みや愛好家同士の情報交換から在庫が少ないの事実だと考えられる、お香店も個人の香道家や愛好家は既に高品質の香木を最低限度はストックしており、当分は問題ないと思われるが、伽羅の値段は1g3~6万円で安定したが、g単価で数万円の値段が付き、まだまだ求める人々が存在するという客観的事実からそれだけ希少な品物なのである。

➡お店も数キロ持っていても、金持ちにドカンと買われたらそれで(おしまい)なのだ。

➡香木や香道に興味を持つ若者は多い、文化の温存と将来のために慎重な扱いを望む。

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ご注意 伽羅の価格は基本的にシークレット情報であり、実際の価格は予想となっており、このブログの情報をもとにお店に尋ねるなどは禁止とさせて頂きます。 これらの情報は香木コレクターのブログ主の個人主観に基づいております。

追記2021年7月8日 香木の値段は今後はどうなる?以下の項目を追加しました。

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