半天腰(はんてんよう)淹れていると、味が変化する様子を妖しげに例えて半天妖とも言う。武夷岩茶の四大名叢のひとつ。名前や伝説と感想まで
半天腰・半天妖
名前の由来と伝説
明の永楽帝の時代、天心村永楽寺の住職は輝く宝石を口にした鷂(ハイタカ)に追われながら逃げて、そのタカが口にくわえた宝石を三花峰の山の中腹に落すという夢を見た。
意識の無い状態で見る夢は宗教的に重要なお告げである為、それを検証すべく僧侶を派遣して宝石が落ちていないか探させたところ、それは見つからなかったが、発芽したばかりで宝石のように若草色に輝きを放つ茶の種を発見したので持ち帰り育てた。ある程度のサイズに成長したら住職支持で種を採集した三花峰の中腹に戻された。
上記のように夢(天からのお告げ)天から落ちたハイタカ(鷂)が三花峰の山の中腹(中国語で山半腰)に落とした種から出現した品種の茶という伝説から、半天鷂という名前がついた、鷂と腰は中国語では同じ発音で(yao・ヤオ)であること、母樹の原産地が三花峰の中腹(中国語で山半腰)であるために腰と表記するようになり半天腰となった。
さらに品種特性から魅惑的で妖気を感じる独特の香りを持つこと、一煎淹れるごとに味が変化すること、そして上記の伝説や物語から妖気に満ちたという意味で妖の文字を当て半天妖とも言う。
原名の半天鷂・そして半天腰も半天妖も中国語での読み方はすべて同じである。
ピンイン表記で(Bàntiān yāo)カタカナ表記で(バンティンヤオ)に近い
日本語の読み方も音読みで半天腰・半天妖(はんてんよう)となる。

茶の記録 半天腰
共通事項は春茶(一番茶)伝統型の炭焙かつ強め・産地は武夷山程墩村
2020
焙煎具合・強めの足火・非常に丁寧に火入れされている。数回の火入れを行い旧正月ごろに完成した強めに炭焙した伝統型岩茶である。
- 茶葉3.5g 洗茶はせずそのまま飲んだ、茶杯からの香りは炭の香りとリンゴや青リンゴ連想するフルーツ香り。
- 口に含むと引き締め感あるフルボディ、口の中に茶液がある時は火香が強いが喉を通過すると落ち着く。
- アロマにはミネラルの香り、フレーバーは焼きリンゴ連想、後味が素晴らしくライチやマスカット連想するフルーツ香味は長く持続、余韻が岩茶としては強く、温かさが肩まで降りる。喉越が良くコクが強い岩茶だと思う。
- この寒い時期にピッタリでアロマのミネラル香と火香が合わさり、なんとも妖しい良い香りに感じる。
2020年の半天腰は風景区の奥に標高の高い地域で栽培された茶葉を利用しており、焙煎は足火であるが、火入れはやや強めのようだ、その特徴は雑味の無さと岩茶らしい大きなミネラル感を保ちつつも透明感を保っていることである。
岩茶を飲むうえで肥料のことが気になるのだが、仮に科学肥料でなく有機肥料を利用していても、味になんとも言えない濁りが出てしまう。特に母親は有機肥料の入った岩茶に過敏に反応してしまい岩茶を飲んでくれないのだ、私自身も最近は肥えた岩茶を飲めば飲んだあとに何とも言えない不快感に包まれる。

これは5g440円と値段も半岩茶の値段であるにも関わらず、後味の透明感と快感は素晴らしく!肥えた岩茶では絶対に出せない独特の透明感がキラキラと光る!そこに加わフルボディな口感と繊細でありながらも強いミネラルの美味しさには圧倒される。茶葉の素材の良さと焙煎の丁寧さが組み合わさり、野生茶や高山茶を好む茶人が飲めば岩茶の概念を覆され驚くだろう。
価格 5グラム600円
5グラム 15グラム 1360円2018年産 焙煎具合・やや強めの足火
半天腰・・去年の火加減は強めの茶を、わざと寝かせて今年に飲む贅沢・最初の香はミネラル感が強く、濃く淹れることで甘さが更に強くなっていき(おおこれが岩茶の甘さかぁ!)と感動的な美味しさ。

焙煎の強い岩茶の美味しさ(脳裏に焼きつく味わい)とその焙煎の強さと炭化した茶葉から来る(気品の高さ)
茶葉3g

もちろん!茶壺も御茶庄の葉主人特選の茶壺!
煎が進み5煎目を超えてやや色が薄くなっても!甘さやうまさは落ちることはない!耐泡十分!滋味濃厚!回甘润喉!岩韻明顯
(煎も長い!滋味は濃厚!甘さはのどを潤す!岩韻は明確)
持ち歩きをして、水が変わると、超大化けする場合があるのがお気に入り。
旅先にて(旅行中にもって歩いています)
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