ベトナム沈香 沈梗・本泥とは? | 茶の穂

ベトナム沈香 沈梗・本泥とは?

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香木の産地として圧倒的な安定さと歴史を誇るベトナム さらに伽羅はそのほとんどがベトナムにて産出されることはあまりに有名。

香木の産地と言えばベトナム社会主義共和国

ベトナムと言えば香木が特産品であり、古来より日本国はベトナムから輸入していました、その名残としてベトナムの通貨ベトナムドン(₫)は香木の日本との取引の際の重量の単位から来たという説があるらしい。高品質な沈香や伽羅を多く産出し伽羅に至っては全てベトナム産である。

ベトナムの沈香について

ベトナムの香木は有名だけど謎だらけ

現在においてもベトナム国内の香木事情は謎がとても多く、判明している事情を書き出していくと香木という秘密の塊というカテゴリであること、そもそも共産国なので情報が少なく謎が多い、  色々なお店や詳しい人たちへの聞き込みから、一般的には採集は少数民族が行い、現在の取引はベトナム共産党とつながりのある一部の商人に限られ、買い付けは特殊な華僑や日本の香舗が行うという。

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栽培物に置き換わり始める

最近よく売られているシャム皮沈香や1g数百円のベトナム沈香は大半が栽培物であるのだが、知識の低いお香屋は天然物と言うが現地の物価から考えて、そう考えるのが妥当である。香木の原木をある程度は見慣れてしまえば薄っぺらい独特の見ためであるため簡単に区別できる。

特徴

ベトナム香木は様々な種類があるが、日本の香道で用いられるクラスのベトナム沈香に出会った限りは(伽羅・羅国・真南蛮・真那伽・寸聞多羅)に該当するであろう沈香に多々出会った。

真南蛮=マナバル 真那伽=マラッカ 羅国=タイなどど六国の産地を言う場合があるよだが、これは太古のロマンであり実際の産出国との関連性があるのか?は個体により異なる。

ちなみにシャム沈香とはインドシナ半島産の沈香の事であるとされる。

  • シャム沈香=ベトナム沈香の場合は多い

シャム泥沈香   泥沈香とは?土に埋まっていた沈香のことで、泥沈香でも木片的な低質の物から立派な物まで多様。

シャム馬蹄沈香  馬の腰のような形状をしている沈香であり、ベトナム沈香に多い形状ですが、上品な物は伽羅に迫る華やかさと解像度を持っています。基本的に焼香で真価を発揮し最近これも枯渇傾向であるために日本の寺院は精神的ダメージを受けたとという話をたくさんの方々から耳にした。

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見た目も多種多様だが、基本的に甘さに共通の香味、一般的な物は笹・木片状であり油の乗りが悪そうに見えるものが多い、香りは良く枯れた清々しさが特徴である。 六国(聞香用)になるような香木とは異なる。

伽羅  基本的に国内で流通する伽羅は全てベトナム産である。

  • ベトナム産の伽羅は香りが極めて良く、美しい見た目であり常温でも良く薫ります。
  • 産出状況 ・香木の状態・外見上の色 ・比重・軟度  など さまざまな区別法が各国や各流派・家庭に伝えられています。 それぞれに良品並品上品などの記述が歴史的文章などで豊富に見られますが、用途や国地域さらに香木それぞれの個体や個人的主観で評価は全く変わるので一概には言えません。このブログの伽羅に関する記事や専門書籍を参照ください。
  • 伽羅に関する関連記事

価値と希少性

  • ベトナム戦争の影響

ベトナム戦争の枯葉剤が原因となり、香木の品質が低下したと言われています。 更に戦闘時の弾丸が沈香樹にあたり(そのまま)樹脂化した沈香などが発見されているという。

基本的にベトナムにおける、高品質な天然沈香が枯渇寸前であり希少価値が高くなっていることは明らかである。かわりにインドネシアでの産地開発が続いている模様だ。基本的に香木本来の価値はベトナム沈香でもインドネシア沈香でも品質が優れているならば価値は高いと考えている。

国内の産地

基本的に旧チャンパ王国地域産の物が良いとネットや一部書籍では書いてありますが一概には言えません。日本で好まれる伽羅は中部産の物が多いようです。 自分的にはシャム沈香でもタニ沈香でも香りが良ければなんでも良いと思います。 芽荘(ニャチャン)産・恵安(ホイアン)産・順化(フエ)という風に出荷地域による区分方法もあります。

現地での購入

このブログの存在おかげでいろいろ香人から、現地の情報を多数入手しましたが、基本的には日本国内で買うほうが値段は安い模様です。以前に中国国内向けのテレビ放送で香木の特集があり、香木の業者はベトナムでなく、日本から輸入しているというインタビューがありました。 ネット上には(ベトナム国で伽羅を購入した沈香を購入した)というブログや旅行のお得情報などを複数見かけますが、残念ながら本物(高品質な)天然沈香の画像を画像を出しているサイトに出会ったことは一度もありません。 (私なら一目で着色してある合成品や大したことの無い品だと分かってしまう)(日本の買取サイトでも見本の伽羅が合成沈香であることは良くみられる)

  • 現地の様子を聞いた(2017年1月15日)

ベトナムに旅行してきた友人が居おり、私が香木好きだからと、現地にける販売の様子を見てきてくれた。   結果はハノイ市内の香木店は6軒見てきて頂いたようだが、すべて休店してたそうだ、資源の減少ですべて国営の専売公社に集約されてて一般人は入手が難しいらしい(現地人の話)  

本泥 沈梗 沈界  昔の沈香の上級品

昭和時代における水準の香木は、ほぼ絶産されたということは聞き込みや様々な情報源から明らかになっている、しかし、在庫品や買い取り品によって、回収されたとしても、高品質な本泥沈梗として売る理由が見えない、なぜなら以下項目においても書いているが、伝説級の本泥や沈梗はありふれた伽羅以上の素晴らしい香木であるからである。 平成初期まで低位の伽羅は1g500~1000円で販売されていた時代に、これらの沈香は1g数千円ほど売られていた。当時は中級以下の伽羅よりも価格及び香気における評価が高く、素晴らしい香りが出るのは当然である。  

これら3種の沈水香木は日本の香道における木所ではなく、主に沈香の区分や品質指標としての木所として扱われている。聞き込みによると、鼻への突き抜け方や残留感で沈香を分別を行い、木所としていたと言われている。ほかの木所と同じく、品質高低や値段差が存在する香木である。

沈梗 (じんきょう)

鼻を突き抜ける爽快感とベトナム沈香の甘み  共通事項

笹型 低質~中質

伽羅の辛味のない香木 高品質

現在も比較的、よく聞く言葉(じんきう) ベトナムの爽快感がたまらない 上級品になると紫系の伽羅に近くなる

  • 伽羅みたいな沈梗

ある香舗において、沈梗を聞香させて頂く機会があった。その見た目は完全に紫油伽羅にしか見えなかったが、そのまま私の知っている限りは伽羅だと思ったが、香気における辛味がやや少ないので沈梗なのだという。(確かに当時の相場において伽羅にするには広がりと余韻は不足気味ではあった)基本的にすばらしい沈梗だった。もちろん、そのお店の方も今後は伽羅で売るか迷うと当時は言っていた。現在は低位の伽羅として流通している。

本泥 (ほんどろ)

卵を連想する香りやクッキーのような香り 共通事項

泥の匂い(ミネラル香)出香時の独特の触りがあり、泥という土の中から(熟結)採集された沈香

笹型 低質~中質

良質な伽羅に本泥の香りが混じりつつ、辛さの奥行きや余韻が違う 究極品

ある香舗は最高級の本泥であると紹介してくれた品は伽羅との差は全くないと言えた。 ほぼ同様品は伽羅の最上級品として京都で見かける。

  • 伽羅が劣って感じる究極の本泥

究極クラスの本泥は見た目・手触り・香り・軟度 すべてが伽羅に似ていた。 やはり1g5万円以上の伽羅との香りの差はわずかな辛味の張りと奥行きでしかなく1g4万以下クラスの伽羅が見劣りするような素晴らしい香木だった。  

  • 究極の本泥

私が見た香木のなかで最高クラスの本泥だった、原木は大きく、本泥の甘さは長く残り、透き通るような透明感だった。

  • タニ沈香の本泥も豊富に流通
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(PR外部リンク)これは、、刻みだがなかなか良かった。

沈界 (じんかい)

サンプル数が少なく 

強いアタックと透き通るような透明感と強い甘み、共通事項 シャム沈香の優品

いろいろな香舗が口をそろえて現在は絶産と話す最高級沈香。 現状の沈界は沈梗と本泥の中間品やインドネシア系統の高品質沈香を当てはめて流通していると考えられる。調査からお店よっては、2泥・本泥という名前で売買されていたことが分かってきた、大手某香舗でも、在庫は100g未満とのこと。

  • 見本として聞いた例

伽羅と同木と思われるが、強烈なスイカのような柑橘臭を放ち、伽羅立ちながら一貫して独特の五味の甘と辛の中間のような香りを出し続けるもの。 沈梗と羅国の中間のような印象を受けた、当時某香店の話だと購入者が順番待ちしていて、出たら伽羅と価格は同等になるという。 (2018年正月に実家で複数存在確認)   これらの沈界は特に品質高低のある香木であり、ただの沈香から伽羅の上級品(1g5万以上に)に匹敵する化け物まである。当然ながら、香舗の話では店によっては、上級品は伽羅として販売されているのが現状である。

この記事を最初に公開したころは、香木に関連する書籍は未だ世に出ていなかった。テレビで一億円の香木などを特集したときは、私のブログのこのページにアクセスが1日2000以上殺到したくらいだ、今は香木の図鑑などが存在するので、当時よりは香木マニアの環境は改善した。

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