中国の単叢専門店で試飲をすると、なぜ大量に茶葉を入れるのか考えた。
実際に広東省の単叢専門店で試飲したときに使用していた蓋碗と同じ蓋碗をその場で購入して、そのとき実際に飲んだ鳳凰単叢鴨屎香2019年を利用して再現してみた。
蓋碗のサイズ
- 最大容量100m 口径 8.5高さ5.5cm
- 茶葉の量(蓋が茶葉に乗るぐらい)入れた場合の容量
- 蓋碗の重さ以外を測定・実計の茶葉の量15.4g
実際に飲ませて頂いていて感じる様子(これは自分の推測)
① 潮州では単叢自体が茶器をパンパンに満たして飲むのが当たり前という考え
② 高価な茶葉を大量に使う(おもてなしの気持ち) 店側からすれば自分たちが、生産者や販売者がゆえに濃いのを飲んでほしいという、気持ちもしれない。
- ➡上海では茶葉を入らないくらいパンパンに入れているお店の人WP見て、地元客も喜んでいた。そのあと、中国語でそこの単叢店の口コミを読んでいたら(私はこの店の単叢は2gでも美味しい、普段は3gなどと書いてあった)
- 1斤5000元の単叢を試飲において15g使用した場合は(日本円1元16円換算で2400円分)を使うという計算になる、それを数種類とか飲ませてくれるのだから、超太っ腹である。
- 1斤3000元の場合は1440円分を使用している?
ちなみに漢方の煎じ薬であっても、使用する生薬の量が違うのは、日本や中国の水質による成分抽出能力の違いからであるという話を中医と漢方薬の先生から聞いた。
みなさんも中国で単叢専門店に入ったら試飲させてもらうとよと思う。
試飲といっても高価な茶葉を使用しているので、最低5千円(300元)ぐらいは買うべき。 中国茶は中国の物価を考えればそれなりの高級品であるため、試飲においても店は費用をかけてくれている。この記録は帰国直後に行った再現を写真のみ取り直した。
実際に15gで帰国後に飲んでみたが、濃すぎて一瞬で抽出しても美味しくなかった。8g程度が中国での試飲の味わいに近かった。
普段であれば、、私は4gで充分です。 家族三人で2ℓ飲めます。
しかし、、この単叢を購入したのは2019年5月5日のことであり、私はそれまで単叢茶をあまり好きではなかった。理由は浄水器を利用していなかったために、香りを引き出せなかった。茶芸や蓋碗の使い方を覚えて高額な単叢を購入しても、香りに関してとても不満があったのだが、それまで中国茶を飲むときは水道水を沸かしてそのまま利用していたところに、家庭用浄水器(ブリタ)を導入して、単叢を淹れたときの衝撃は忘れられない。
衝撃の体験から1年 2020-5-24日
最初は茶葉を大量に使い、蓋が閉まらないくらいパンパンにして、さらに茶海すら使わずに飲むことの何が良いのかわからなかったが、1年間にわたり単叢を飲んでいて気がついてしまった。
岩茶であれば茶葉が少なくても多くても味わいに関しては、あまり変わらない場合があるが、単叢において茶葉を使えば使うほど煎を重ねられて、味わいと香りは濃縮する。茶海を使わずにそのまま茶杯にそそぐと濃縮感がさらに強くなる。この味わいを覚えたら危険かもしれない(予算的に)
- 茶葉を15g使って飲む中山以下の単叢は絶品だ。
茶葉を蓋碗に押し込みながら、蓋碗をゆすりパンパンに入れる。
蓋碗の容量は130mlが最大だが、湯は事実上40ml程度しか入らない。
この激安中山単叢においては、茶葉を大量に入れると代えがたく素晴らしい味がでてくる。熱湯では熱くなりすぎるため、少し冷ましてから淹れている。
古くなった中山以下の茶園産の単叢を、あふれんばかりに使い飲むと、強い濃縮感と後味を楽しむことができる、煎は30煎を余裕で超えても味は落ちない。
ブリタ
クリンスイ
このブリタなどを利用せずに、水道水のまま単叢を淹れれば、茶葉の香りと味を半分程度も失うというイメージを持っている、岩茶や濃香の単叢などの焙煎が強めの中国茶に関しては、水質の影響を受けにくいと思っているが、清香タイプの中国茶に関しては、影響が直撃する。浄水器や自信のあるミネラルウォーターを利用しなければ、そもそも香りを楽しむ中国茶を趣味にする楽しみはかなり減ってしまうと思う。ちなみに単叢専門店に入ると浄水器またはミネラルウォータを利用している場合がある。
湯沸かしポットは、これを2台利用している中国でもこれに似た器具を利用していた。
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