梅占は安渓県芦田村を原産とする中国茶の品種であり、1821年頃登場したとされており、200年ほどの歴史ある伝統型品種、梅の花を連想する自然体な風味と香気が特徴であり、味わいは梅の風味が占めるということで梅占と名が付きました。繁殖力が強く、年に4-5回の茶摘みが可能な安渓の品種であり、安渓烏龍茶はもちろん中国国内で広く栽培され、緑茶や紅茶にも多く加工されます。
慧苑坑老欉梅占
梅占を武夷山に植樹してそこから生産された岩茶が武夷岩茶梅占であり、老欉梅占は樹齢が60年以上かつ、樹高2メートル以上の灌木型自然樹形にて育てられている高級岩茶を指します。
当店の慧苑坑老欉梅占は武夷岩茶最上級の産地である三坑両澗のひとつ慧苑坑で栽培されている老欉梅占の生茶葉原料100%から契約生産者が完全自家生産を行い直輸入しており、混ぜものをする隙を与えません。老欉梅占は茶の穂における高級岩茶製品のなかでもっと早く茶摘みを行うことで、老欉水仙との味わいのさらなる区別化と製茶の作業効率を向上させております。※当店の慧苑坑老欉梅占は品質保持のため収穫は年一度のみ4月下旬に梯子を使い、手摘みで行われます。
味わいと品質
老欉水仙にも共通する、海藻のような青苔味などの味わい、水仙花香などの老欉水仙系統の香気を持ちつつも、梅占特有のお洒落な梅の花を連想するアロマに加え、どこか中華チックながら、香水的な特徴的で煌めきのある風味を持つため、初心者から上級者までお楽しみいただける製品です。さらに慧苑坑茶区かつ青苔がビッシリと付いた樹齢60年以上の老欉茶であるので、三坑両澗産らしい大きなフルボディと余韻もちろん堂々たる岩骨花香を持っており、品質は総合的には同じ慧苑坑産の同年代老欉水仙に匹敵か、やや上回ります。なお当店の武夷岩茶は香料の使用及び着香は一切行っておりません。
価格について
風景区における品種のシェアは肉桂および水仙と老欉水仙で7−8割を占めており、梅占は肉桂水仙系統の品種でないため、希少価値が高いですが、その割に生産量があり、主流の肉桂水仙大紅袍さらに四大名叢以外の品種であり、知名度が低いことから、価格は高品質な割に下がるため、風景区産の岩茶における老欉茶製品としては2023年産としては最安値となっております。そのため武夷岩茶の梅占としては岩茶のなかでもトップ級の品質ながら、2022年濃香版の登場までは価格帯から老欉梅占でなく下ランクの老樹梅占と表記をしておりました。
樹齢も高く、武夷山最高級産地のひとつ慧苑坑産であり、品質も老欉水仙に匹敵しますが、当店では、あえて低く評価することで価格を下げて多くのお客様に選んで頂き易くしております。※これらの特徴や価格については武夷岩茶専門店 茶の穂における慧苑坑老欉梅占に関する情報であり同名や似た名前の他社製品とは品質や味が異なるので共通性は低いです。
2023年
2023年の老欉梅占は風景区産の岩茶としては最も早く茶摘みが行われましたが、3月の雨と日照不足により、収穫量が例年より4割も減少したので、かなりの特年になると予想していましたが、茶葉が引き締まりすぎて例年より茶葉は硬く、当初は2023年の9月頃に発売したかった製品ですが、なかなか予想していた香りが出ず、低温での焙煎を7か月にわたり繰り返して、さらに寝かせて2024年1月下旬にやっと店主が予想していた水準の華やかなアロマを持つことができたので、2024年3月4日から発売いたします。
店主の感想
アロマ、バニラビーンズや洋菓子を連想する甘い香り、アップルパイやフルーツタルトのよう、煎が進むと梅占らしい梅花香や蓮花香など花香へ変化、温度が下がると水仙にも共通する香りも出てくる、口に含むと焙煎は強くなくとも大きなフルボディで直ちに強いミネラルの美味しさが感じられる、そのまま複雑で満開の薔薇を連想する華やかな香味が長く残ります、余韻は強く上半身を巡る。
三坑両澗の老欉茶らしい強固な岩茶花香と大きなボディに加え、例年は穏やかな香気が特徴の梅占ながら、天候由来から現代品種のような華やかな香味を持つ岩茶に仕上がりました、花香老欉水仙をさらに華やかにしたような岩茶であるため華やかでゴージャスなタイプが好きなお客様にオススメです。
老欉水仙との値段差について
慧苑坑産の同程度品質、樹齢60年以上80年以下カテゴリの老欉水仙と比較すると、同じ青苔味を主幹とする老欉岩茶ながら、梅占のほうがお洒落な香りが付いており、さらに価格も安いため老欉梅占が担当、同程度クラスの慧苑坑老欉水仙を発売した場合は5グラム1980−2200円程度となるため、老欉水仙はさらに上位の慧苑坑百年老欉水仙を発売しました。
焙煎について
中火、2023年6月から12月まで低温とやや低温にて焙煎歴30年以上の豊富な職人本人が竹籠と炭火を使い、2ヶ月おきに三回焙煎、慧苑坑老樹梅占2022と慧苑坑老欉梅占濃香2022の後継最新商品。火入れ具合は前年製品における軽火と濃香の中間よりもやや濃香寄りの中火花香型です。
価格について
日本円の下落と輸送費の大幅上昇ならびに製茶梱包費用の増加等に加え、日照りによる大幅減産により品質が上昇したためこの価格となりました。
当店から発売前にサンプルを受け取ったお客様へ、試供品の状態よりも発売前の最終コンディション調整により味が変わりました、良い方向への変化と当店では認識しております、ご了承下さいませ。
お客様の感想(外部リンクけyの紅茶日記殿へ)
販売ページへ(武夷岩茶茶の穂ネットショップへ)
2022 濃香
2023年6月1日発売!慧苑坑老欉梅占の濃香版、強く明瞭な梅花香で初心者から上級者まで楽しめる濃香版が登場。2022年産の3次火(3回焙煎)の濃香型ですが、伝統型でなく現代型の濃香なので焙煎はそこまで強くはありません。同じ慧苑坑産梅占ですが、慧苑坑老樹梅占とは異なるロットです。
2022年中火濃香(手工炭焙煎、低温かつかなりの長時間で炭焙煎2回+短時間1回 2022年4月末に採茶ー2023年3月15日まで焙煎、翌年完成型の濃香岩茶)
お客様の感想
ネットショップより
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2022 慧苑坑老樹梅占 (花香軽火)
2024年1月20日販売終了、名称は慧苑坑老樹梅占としておりました。当店で初めて登場した梅占の製品であり、2022年産らしいバランスの取れた岩茶でした。
追記2023年10月15日 慧苑坑老樹梅占2022年は夏を超えたら熟成して香りが強くなりました。2024年1月20日慧苑坑老樹梅占のネットショップでの販売を終了しました、2023年2月16日完売。2022年産花香軽火(手工炭焙煎、低温にて長時間の焙煎2回)
詳細情報
- 産地:武夷山風景名勝区(正岩最核心産区)慧苑坑
- 品種:梅占・単一品種製茶他品種の混入なし
- 栽培状態:老欉仕立て灌木型
- 焙煎:中火 2022年6月から2023年10月まで専門職人により4回の炭焙煎
- 樹齢:老欉60年以上 60-70年前後
- 有機情報:無農薬無化学肥料栽培・当店の岩茶はすべて着香や合成香料は絶対不使用
- 春茶:採茶期2022年版5月4日頃 2023年版4月27日頃 2023年は早摘み小葉型
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