古渡の香木と近年の香木の移動の歴史

香木のブログ初苗庵
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ここ50年間の香木の移動を観察すると、香木の別の姿が見えてくる。香木用語の(古渡)という用語は詳しい定義等は定まっていない、詳細は不明であるが、終戦前後に渡来もしくは出回った香木群を指す言葉であると聞き込みなどから考えられる。

古渡の香木とは

古渡に関して香人や明確な定義は無く、基準はお店や香人によって違うが、香りには共通性があり、何の香りをもって古渡沈香というのか、香道教室や聞香体験などで詳しい人から習うか 一炷聞きを行い各自で鑑賞していただきたい。ただし見た目の特徴は伽羅と同じく表面の陳化であると考えている。

古いと何が良いのか?

  • 香木の資源は、栽培することにより回復するが、伽羅や沈香の大木や更に聞香に適する品質の香木を栽培することは現在の技術では難しいため天然での採集のみとなる。
  • 天然資源の回復は乱獲や環境の変化で困難である。
  • すなわち今後は偶然に土中から発見される程度しか、高品質な香木は採集されない。
  • 古渡香木の時代は香木資源は現代と比較すれば極めて豊富であったが為に、この時代に採集されて原木は現在において多く流通する香木とは比較にならないほど良い品質の物が多く残っている。
  • 終戦からベトナム戦争前後までは特に香木資源が多く産出され売買されていた、この時代の香木が現在まで消費されずに残っていること、そもそも香木の現地での香木の基準が現在とは比較にならないほど厳しい、更に物価の違いなどの要素が加わる。
  • 香木自体は現在においても産出されるが、当時(古渡)の香木は香り・見た目など香木において高品質とされるほぼ全て要素において、今の物より相対的に優れている香木が多いことなどから、この時代の香木が事実に基づく伝説となっている。
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古渡伽羅

  • 古渡伽羅と言っても輸入された時期が古いだけの場合と古渡を冠するにふさわしい特別な香りを持った伽羅を指す場合が存在するようだ。
  • 伽羅の見た目は千差万別であるが、古渡を冠する特徴的な伽羅の見た目は、緑油伽羅と紫油伽羅の中間のような見ためと香りを持った伽羅や経年変化により表面が硬化(陳化)してしまって、沈香のような見た目になっている物も見られる。
  • 香りは聞香した人のみがご自身で鑑賞しなければならないが、古い伽羅(円熟した)特別な香りを持っている。
  • 聞香のときに(円熟した、古渡、古い)と言われる、特別な香りを持っている伽羅は輸入された時期は古い。これに今のところの経験では例外は無い。

古渡沈香

  • こちらも明確な定義は無く、基準はお店や香人によって違うが、香りには共通性があり何の香りをもって古渡沈香というのかは聞香で詳しい人から習うか各自で鑑賞していただきたい。
  • 見た目の特徴は伽羅と同じく表面の陳化であると考えている。
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(この古渡沈香刻みは良い・・・私も常時50gを下回らないように所有)

古いから良いと言うものではない。

  • 古渡だからすべての香木が高品質とは限らない、現在でも高品質な伽羅沈香は極少量を産出している、古渡の香木は伝説のように総じて品質が高いとされているようなイメージを受けるのだが。
  • 考えてみれば香木資源そのものが多かったために、低品質な香木、すなわち現在でも採集可能であり値段も高くなっていないような香木も膨大な量が輸入されていた。
  • 古渡香木には高品質や名香と呼べる香木が多かったことは事実であるから、古渡=良品だというイメージができている。
  • 香木は1つ1つ香りが異なる物であるから古渡=良品という確率は現在の香木に比べればはるかに高いかもしれないがそうとも限らない。
  • 香木の基準で最も大切なのは品質であり、時代背景は関係ない。
  • 香道の(六国・名香・御家元銘などの香木)を除く

古渡沈香 戦前期に多くみられる(真盤・真南蠻)という金箔が張られた大きな沈香が中古品で良く出まわっている。この真南蠻が曲者であって、確かに最高品質の真南蛮の場合もあるのだか、 古美術商で売られている大半は中抜きフェイクであるといろいろな証言や画像からわかる。鳩居堂などの名前が入った立派な塗箱に入っていても(入れ物だけは立派は香木に良くあること)用心が必要。良い物でかつサイズがそこそこならば香木店が高値ですぐに買い取るのだから、中古品市場で出回る戦前期の香木は低品質な物が多いと考えるべき。

聞き込みで聞いた話をまとめると・・・

  • 昭和30~50年代に高品質の香木軍団は来日した。
  • 特に1970-80年代にベトナム戦争終戦後の混乱時期に換金目的でベトナム国内に有った最高品質の香木が日本に向かった。
  • 香港の香木商人が香木を握っていて、日本向け・台湾向け・そのほか・・・と分類各国へ売りさばいた。
  • ある古物商は、ベトナムへ行き、現地の仲介人から言われるがままに100万円分の伽羅沈香を購入して、帰国後に日本の市で売りさばいたら倍~3倍で売れたから何度もベトナムへ行った。
  • 越中部産の緑奇(緑油伽羅)は日本にしかない!(中国のテレビ放送にて広東の香木屋のはなし)

香木の移動の歴史

  • 聞き込みで徐々に分かってきていることは、ベトナム戦争後にベトナムへ行き、香木に無知であっても!現地の仲介人から薦められるがままに購入することで、極めて品質の香木を好きなだけ入手できた、
  • さらに現在と比較できないような安値で購入できたという時代があったということである。
  • ベトナムという国は当時は貧しかったため、この時代にベトナムへ分け入った日本人たちの功績が現在の日本の香の事情(線香なども含む)につながっていると考えられる。
  • 現在の中国人が途上国へ分け入り商売をするのと同じく、高度経済成長期の日本人は如何に良く動いたかよくわかる。
  • 彼らがつかんだ香木は寺院や香店に最終的に収蔵されたのだろう、ベトナムや香港で香木を入手した先人の功績は現在も継続中だということだ。

香木は豊な者のところへ渡っていく

  • 日本に退蔵されていた香木を中国人・台湾人が買い占めていたのが、アベノミクスによる円安と重なる2013後半-2017年ごろであったと考えると、日本円の価値が落ちてしまって、我々の想像以上に国内の香木に割安感がでたこと、さらに香木は税関検査も難しく、持ち込みが容易であり中国特有の相続税なし不動産の所持不可能などの理由から骨董品や現物資産に対して価値観が高い彼らが、財産目的で買い占めに走ったと私は考えている。他の要因に産地の価格を国内の店頭価格が下回ったことも重なる。

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まとめ

ベトナムでは1960-1980年代の混乱期にお金がなく、安値で日本人に売りまくった。( 収蔵していた香木を換金目当てに10年前の日本の香木の価格と比較しても、)➡日本人は近年になって、あまり実感の無いままにじわじわと貧困化していて、こんな高値!!と喜んで、現在と比較すればかなりの安値で台湾人や中国人に香木を売りまくった。香木の流れは貴金属の金や宝石の流れにも似ており、非常に興味深い。

  • 今後は?

当時に喜んで売ってしまい、在庫ゼロになってしまい、香木の販売を継続できないお店もあれば、将来性を考え、売り惜しんで現在も香木を販売中のお店もある。どちらが正解だったから今後わかるだろう。

  • 香木が高くなりすぎたと嘆くのは、我々が貧困化したのか?

香木すなわち(沈香・伽羅)は歴史的に考えれば、おおよそ貴族や富豪特有の趣味であったために、歴史的には庶民の手には基本的には届いていない、それが10年前・・20年前ならば安くて、誰でもお香として買えたことや、現在でも値段なんて気にせず求める人が存在することを考えると、香木が高くなったのではなく、我々が知らず知らずのあいだに貧困化したのかもしれない。

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このページは旧ページ 2017年8月5日と2018月6月19日を基にリライトしました。


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