杭州の高級中国緑茶、名前の由来は西湖にある龍井村で作られる緑茶を指すため西湖龍井茶という。
2024年度も数量限定にて西湖龍井を2024年4月23日から4種類を発売、6月24日に全て完売。
西湖龍井
龍井茶における生産量全体の10%程度の高級品であり、龍井村を中心とした杭州市西湖風景名勝区内(西湖産区)にて栽培された一芯一葉を手煎りで作る緑茶であり、龍井茶の元祖オリジナル製品。
西湖龍井は正宗西湖龍井とも言う、龍井村を中心とした杭州市西湖風区が産地であり、西湖風景区には一級産区と二級産区があり、一級産区は五大産地(獅峰、龍井村、云栖、虎跑、梅家塢)として知名度が高い、これらを除く風景区内に二級産区があり、知名度は低いが産地名では龍塢、留下、周浦などがある。※獅峰と龍井をまとめて獅峰と考え、四大産地とする場合もある。
真贋と流通量について
一般的に五大産地の地名を冠していない西湖龍井は二級産区の物であるとみなされている、西湖龍井は贋作の多い製品でもあり、杭州市以外都市にある緑茶専門店で西湖龍井を求めた場合は実際の西湖龍井を扱っている確率は10%未満と噂されている。
中国国内全体で見た際に明前西湖龍井とされて売られる龍井茶の殆どが、西湖風景区周辺の銭塘龍井茶や越州龍井茶、すなわちただの龍井茶の良品であった為、近年は杭州政府と生産者組合によりパッケージの固定化共通化と組合共通通常表記のシリアルナンバーとコインで削りとらないと解読できない固有番号を組み合わせた、二重の固有番号セキュリティシールを貼るなどの偽造対策が進んで、信頼性が向上している。店主の見解としては中国製品としては偽造防止の取り組みが高度であり、日本の越前ガニや加納蟹などのタグ付きブランドズワイガニと同じ程度は信頼性があると思っている。
現地政府の基準に合致する西湖龍井は浙江で産する龍井茶全体の8−10%程度であり、固有番号の入っていない明前西湖龍井は生産地で数十キロを業者が購入する場合を除いて問屋や専門店から購入する場合は、ここ2-3年は明前の産品でない2-5番茶か、明前西湖明前茶を選別にて除外した一級から二級茶葉製品、見た目がそこそこ良い物は西湖龍井にも匹敵する、それなりの品質を持つ越州や銭塘龍井であると現地の茶商間ではおおよそ見なされつつある。もちろん固有番号のないすべてが西湖龍井でないとは今のところ思われてはいない。なお偽造対策が進むのは最高級品である特級かつもっとも早い頭採の明前龍井茶であり、一級や二級品や雨前西湖龍井ではあまり行われていない。
西湖龍井の等級と相場について
西湖龍井の等級は統一規格がありません、明前茶の最初に出る最高級かつ最高値となる頭採明前の製品が基本的には特級とされており、そこに明前茶かつ一芯三葉以下にてサイズは通常3cmまでの製品が精品とされる場合が多く、茶商の評価やその週の作柄状況、複数の茶葉市場で相場が決まり、格付けの厳しさ、価格がシーズン中は主に5日おきに変動します。
2024年、明前西湖龍井の小さい茶葉を取り除く作業、大きく整った物が特級で小さい物や不揃いが一級または二級となり、収穫日が同じ場合は3割引から半額となる場合がある。
龍井専門店や生産者によっては、明前龍井の2cm以下の極小茶葉を芽茶として難あり茶葉として取り除き、二級品扱いとする場合があり、その場合は3-4cmの長細く整った物などを特級として販売するようです。雨前龍井は一芯一葉で茶葉が極小で費用がかかっても二級扱いとなったりする場合もあり。
相場と格付けの共通ルールでは同一品種の場合は収穫日が早ければ早いほど高額になり、明前頭採とされる最初の5日間に茶摘み製茶された製品が最高評価となり、以後は龍井茶の生産が終わるまで価格がずっと下落していきます。
西湖龍井茶の品種と製茶
基本的には龍井43号と群体種の二種類があり、43号は群体種から厳選された品種であり、群体種よりも栽培が容易かつ例年では10日から二週間ほど芽吹くのが早く、政府の後押しもあり現在は主流の品種、群体は実生種であり余韻の長い製品となる。
製茶は基本的には茶摘みから、中華鍋に生茶葉を手で押しながら殺青を行い、選別や乾燥に至るまで職人により全工程が手作りで行われる(全手工)、4月5日前後に採茶された龍井43号の早摘み龍井茶は、明前西湖龍井茶とも言うが、温暖化により収穫時期が早くなりつつあり、気温の急上昇による収穫期の前倒しによって収穫量が減ることで、少ない茶葉に養分が集中して事実上の減量栽培となることで、西湖龍井は全般的に品質が向上しており、さらに以前は雨前茶が一番茶であった群体種の明前茶も生産されるようになってきており、さらなる値段高騰に拍車をかけつつある。
龍井43号 利点 収穫が早い・茶摘みがやりやすい・茶葉の色合いが濃く、見た目が美しいとされる。欠点 値段が高額、樹齢が群体種と比べて総じて若い。龍井茶の主流品種
群体種 利点 樹齢が高い物が多く、余韻が長くなりやすい、総じて高品質となりやすい。欠点 収穫が遅いため、例年は明前茶にならないので値段が安くなりがち、場所のブランド力がある獅峰周辺では主流品種である。ただし、気象条件によっては群体種の収穫が明前となる年があり、その場合は珍品となり、龍井43号明前茶の倍から3倍以上の値段が付く場合がある。
雨前西湖龍井と明前西湖龍井について
4月5日以前に摘まれた西湖龍井製品が明前西湖龍井であり、収穫初日から3−5日以内に製茶された物が頭採明前龍井とされ、4月5日以前に摘まれた物は明前西湖龍井です、価格面から龍井茶の最高級品です。
4月5日から4月中旬に摘まれた物は西湖龍井、正確には雨前龍井、雨前西湖龍井、安価な物は雨後龍井と言われる製品になります。雨前龍井は龍井43号では二番茶となり、群体種では通常一番茶に当たるため、低級品という意味は必ずしもありません。ただし雨前龍井と明前龍井は群体製品の一部を除いて、その希少性から大きな価格差が存在しており、西湖龍井として流通する製品は基本的に雨前西湖龍井茶となります。※大きな価格差、明前か明前でないかで同ランクでも最低2.5−3倍程度も異なります。
龍井茶の格言を紹介
雨前是上品,明前是珍品”、雨前龍井は良い品、明前は珍しい宝
“早采三天是个宝,迟采三天变成草、3日早く摘めれば宝、3日遅ければ草になる。※3日遅れると茶葉が肥大化してしまう。
明前茶と雨前茶の品質関係
西湖龍井の明前茶と雨前茶の品質は明前龍井の収穫期と深い関係があるとされております。
要点としては、明前の茶摘みが早ければ早いほど明前茶の品質があがり、雨前茶の品質は下がる。
春先の気温が低く、気温が低いまま芽吹くと明前茶は平年なみ、雨前茶は品質が一段と上昇して特年。
春先の気温が上がるのが早く、明前茶の収穫日が早ければ早いほど明前茶の品質は上昇して特年となり、雨前茶の品質は劇的に低下するとされています。
なお2023と2024年シーズンは明前茶の収穫は過去最速級となっております。
2024年の西湖龍井について
2024年、頭採明前茶葉の収穫期は龍井43号は3月20日から、群体は3月27日からと一週間差であり、かつ開始が例年よりもかなり収穫が早くなりました。
2024年の西湖龍井は天候の影響、主に日照りの影響から例年よりも収穫開始が早く、さらに収獲量が大幅に減った為、頭採特級製品の生産量が激減して明前西湖龍井自体の流通量が特に少なかったようです、さらに直近における中国国内の景気が指数悪化を無視して良く、収穫日が早いほど値上がりするため、それらの影響から当店で発売する獅峰龍井のような頭採最高級西湖龍井など一部製品が、中国沿岸部大都市での小売り相場はかなり上がり、感覚的には昨年度の倍以上に高騰しました。
味わい香気の傾向としては、アロマが強く、さらに品質(香気、余韻)が高いです。全般的に天候由来から茶葉が例年よりも太くやや大きく、茶葉の色合いが例年よりも濃く、香りの良さに加え、余韻が長いため、総合的な味の良さから、中国国内の評価はかなり高く、小売相場や茶葉市場での価格さらには越州龍井等も味が良く、頭採でない明前西湖龍井なみで取引されるものもあり、明前の頭採は全般的に値段が上がりました。
茶の穂 明前西湖龍井茶
当店で販売中や過去に販売してきた明前龍井茶の記録、獅峰龍井茶/後ろに特級明前西湖龍井として販売しているため明前を省いております。西湖一級産地の製品に限り記載しております。
獅峰龍井 2023年
千年を超える歴史を持ち、明の時代から大清帝国の歴代皇帝、そして現在の中国共産党首脳陣にも愛されている、言わずと知れた中国茶の頂点の一つ、最高級の西湖龍井茶、龍井村獅峰産の獅峰龍井である。
テイスティング、アロマは蓮や桜を連想する花香と高級な抹茶のような香り、口に含むとミディアムボディ、口に含むと直ちに甘味を感じ、余韻と甘味が長く継続、煎り香は殆ど感じられない。余韻は古樹茶のように強く高級感があり素晴らしい。
- 産地:杭州市西湖風景名勝区獅峰
- 等級:特級 制作方法:伝統的全手工
- 群体は通常は4月10日ごろから、茶摘みシーズンとなり、4月5日の清明節以降となり、例年は明前にならないのであるが、2023年は日本でも桜の開花が非常に速かった(東京は観測史上最速)と同じく、お茶の芽吹きも過去最速級となり、群体種も3月20日頃からシーズン入りした。
- 生産:2023年3月29日 明前春茶
- 品種:群体/龍井村の80%が群体とのこと。
獅峰龍井 2024年 極品
今年の獅峰龍井は茶葉そのものから香りが強く、花の香が明瞭に感じられ、例年よりも味が良く、さらに3月以降の中国国内における景気の良さを反映して、当製品のような群体種における一部の西湖龍井が中国大都市部の一部で暴騰してしまい、当店製品もその影響をうけて卸元が翌週に絶句するような値段に価格を引き上げました。
ヨモギや桜の花などの花香を有している、口に含むとライトボディ、透明度が高く、桜餅や和菓子を連想する香味に加え、甘みがあり、後味ではミネラルの味わいが強く、ジワジワと長く残る、しなやかに伸びる余韻が特徴的、2024年産は高い透明感と乾いた花の香りに加え胡椒などのトップノートも持っている。
大特年の証たるトップノートに驚き、余韻が例年よりも長大であるので、中国茶の小売り相場は時価の傾向が強く、品質が抜きん出ており、大暴騰は納得できる面があるため、全く手の届かない価格になってしまた。
明前西湖龍井かつ群体種の製品に価値が大きく付いたのが2024年の特徴であり、昨年度は中国国内は深刻な不景気だったので特にプレミアは付きませんでしたが、今年は景気が絶好調の影響から、明前西湖龍井の群体種は昨年度の2倍から3倍での取引がザラになっております。
当製品は当店の購入後に卸元が相場の関係から特級のさらに上である精品とされており、価格は当店で仕入れた場合は5g4500円レベルの値段に値上げされておりましたので、名称には極品を冠しました。頂点級の明前龍井茶は、国産マツタケのように3−5日おきに価格が大きく変動して、収穫が例年より早く、本来の流通期に最高級品の流通量が激減すると価格が大幅に上がるようです。
高級岩茶では良くあるのですが、緑茶で同ロットの価格暴騰に遭遇したのは初めてであり、そのことを知る前から飲んだ瞬間に、価格を間違えてないか?と思いました、その後、直ちに補正され、価格が上がりすぎた為、本年度のような相場が来年も続く場合はこれが最後の入荷となりそうです。
等級:特級(精品) 制作方法:伝統的全手工 生産:2023年3月27日、群体頭採初日 品種:群体 樹齢:60−80年以上老樹茶
購入はこちら
価格 5グラム (完売)円(2024)
15グラム (完売)円(2024)
梅家塢龍井 2023年
ばいかどて/メイジャアウー(梅家塢)は西湖風景区の西側に位置する西湖龍井の名産地、長く持続する優しく、ふわっとした味わい。
薬草やそら豆を連想するアロマ、口に含むとライトボディだが、強いミネラルの舌触り、後味ではミネラルの味わいが強く、ジワジワと長く残ります。濃く強いミネラル味と豆香型の明前龍井茶。獅峰と方向の違う高級感があり上級者向け。
梅家塢龍井 2024年
2024年の頭採西湖龍井は茶葉が大きい傾向があり、大ぶりの茶葉が入りながらも今年度は市場にて特級しかも例年よりうんと高い、評価となっております、2024年 桜の花などの花香と薬草やソラマメのアロマ、口に含むと柔らかさを感じつつ、ミネラルの味わいが直ちに感じられる、透明度が高く、ソラマメや連想する香味に加え、甘みがあり、後味では滋味を感じ、ジワジワと長く残る、2024年産は高い透明感と乾いた花の香りに加え、多少のトップノートも持っている。フローラル感が強く、煎り香は殆ど感じられない。
産地:杭州市西湖風景名勝区梅家塢
等級:特級 制作方法:伝統的全手工
生産:2024年春明前頭採茶 品種:龍井43号
政府の管理番号入りの製品を小分けで販売いたします。
No35467312-XXXXXXXラベルに記載
価格 5グラム 完売 円(2024)
15グラム 完売 円(2024)
虎跑龍井 2024年
虎跑、読み方こだく/フーパオは西湖龍井の一級五大産地のひとつであり、獅峰に次ぐ歴史の長い最高級産地であり、虎跑泉という歴史的にも名水を産する泉があり、この水は粘り気が強く龍井茶との相性が最高とされております。位置としては梅家塢の東側に位置、西湖風景区の中心部にあたります。
産地の権威と品質評価としても獅峰に次ぐ高評価な産地です。知名度は生産量が少なく龍井茶の専門店でも滅多に出てこないので、一級産地のなかでも生産量の多い獅峰と梅家塢ほどではないですが、希少で珍しい最高級龍井茶の一角です。
2024年は明前かつ群体種で作られた主に明前獅峰龍井の値上がりが凄まじく、なんとか入手できましたが、値下がりしない限り、今後の入荷は、かなり難しいので、西湖明前龍井茶が大特年の2024ということもあり、例年の獅峰龍井比べても高額であった為、調べても日本国内で売ってる店が見当たらず、店主の興味から、せっかく取引先のところで少しあったので、思い切ってこの明前虎跑龍井を入荷しました。
群体種は品種未特定種という意味のためさまざまな見ためやタイプが存在しており、見た目も獅峰の群体種と明前の龍井43号の中間のような感じであり、味も中間のような雰囲気を持っており、珍しい産地の製品そのまま、珍しい味わいです。
2024年
緑茶らしい軽い煎り香、薬草やソラマメのアロマ、桜の花を連想する花香、口に含むと柔らかさを感じつつ、ふわりとしたミネラルの味わいが直ちに感じられる、透明度が高く、ソラマメや連想する香味に加え、だし汁のような味わいに加え、後味では強い滋味を感じ、ジワジワと長く残る。
2024年産の茶葉サイズと年号評価について
今年度の龍井茶は全般的に天候の影響から例年よりも相場が大きく上り、特級であっても茶葉が大きめです、今年度の明前西湖龍井や明前越州龍井は香りと味、余韻のほうは例年よりも長く強く、現地では広く特年の評価とされております。
産地:杭州市西湖風景名勝区虎跑鎮
等級:特級 西湖龍井産区評価:一級
制作方法:伝統的全手工
生産:2024年春明前頭採茶3月28日、群体頭採2日目、品種:群体、政府の管理番号入りの製品を小分けで販売いたします。固有番号はラベルに記載。
購入はこちら 完売済み
2024年明前西湖龍井 お客様の感想(外部リンク)
武夷岩茶 茶の穂における 2024年6月までに明前西湖龍井は全て完売しております。
代替製品にて明前越州龍井および明前嵊州龍井 2024年のチャリティー販売を行っております。
明前越州龍井と明前嵊州龍井は明前西湖龍井の二級産地品に並ぶ高級明前龍井茶であり、西湖龍井との飲み比べにお勧めの製品です。
茶の穂における西湖龍井の取り扱い
セキュリティーシールと共通パッケージについて
御茶教室の大先生さまの強い要望により輸入、茶の穂は岩茶など武夷山周辺の中国茶を専門としており、中国緑茶の知識と輸入ルートは浅い為、信頼できるバイヤーさんに西湖龍井専門の生産者兼茶商を紹介して貰い、抗州政府西湖龍井茶組合の認証コードと固有番号の入った組合規定のパッケージに入った製品を業務用で購入、輸入して小分け販売いたします。
300店もの龍井茶店があるなか、西湖龍井の本物を扱う問屋は数店しかいとのことで見せてもらうと、物凄い値段であった為、目眩がしましたが、民営でなく杭州政府の息がかかった準公営の龍井茶専門店であったため、仲介者のおかげで3割ほど安くなり、輸入を実現、それでも高額であり緑茶という性質上は長持ちは難しい為、新茶の時期にだけ数量限定で取り扱い。なおシールがついていれば安心という消費者の感情をくみ取り、上記のセキュリティーシールに似せたお店や企業独自のシールを貼った製品が大量に流通しておりそれらは信頼性が無いため注意が必要です。なお上記のQRコードは中国独自の規格であり、日本のQRコード読み取りシステムではアクセスできません。
追加2023年5月7日 2023年産は全て完売しました。お買い求めありがとうございます。緑茶は季節商品につき数量限定で再入荷は行いません。季節性商品のため他商品より値段を安めに設定しておりセールや値下げ販売は行いません。クーポンをお持ちのお客様はご使用になれます。
包装は5gパッケージは緑茶用の開け閉め可能なチャック付き小サイズアルミパック、15グラムパッケージではチャック付きアルミパックを利用。
当記事は2023年4月26日 9:59 PMの内容をリライトしました。
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