昌泰茶業から発売されているプーアル茶の銘柄である昌泰號・昌泰号(ちゃんたいごう)の記録
昌泰号 2004
購入店は(プーアルカフェ)メーカーは昌泰茶業だが表記は昌泰茶行となっており、この茶行という表記のプーアル茶は骨董品的なコレクション価値がある。
表面には新芽が多く配分されており、揉捻は強め、餅茶を解体した茶葉を見ても新芽が多く配分されており香気の良さに加え飲みやすさを狙った茶葉のブレンドであることが推測できる。
茶葉3g 洗茶二回
茶葉を崩す際に粉が出た為、ステンレスの茶漉しを利用
洗茶の際には湿度を感じる焼香のような香りが周囲に漂う、湿度の高い地方の生鮮市場やパクチーなど薬味を連想する何ともアジアンチックな異国情緒を感じる香りだと感じる。
茶杯からの香り(アロマ)では軽いミネラルの香りにレモングラスやパクチーを感じ、トムヤムクンスープを連想する何ともエキゾチックな香り。口に含むとミディアムボディーで透明感がある、舌で感じる味は苦くないが漢方薬のような薬味、香味(フレーバー)はシナモンや棗を連想、後味は軽めで軽快なレモングラスやシトロンの甘さが淡く続く。余韻(コク)は喉付近までと軽い。
感想
ブレンドされている新芽の多さから、飲み心地と香りの良さを意識したプーアル生茶だと言うことがわかるが、味はそのままアジアンチックな料理と焼香を連想、サッパリと軽快な飲み心地が特徴、このシリーズの上位品とされる易昌号は余韻を重視した濃い味と余韻が特徴的だったが、軽快さと香りを重視したこのシリーズと区別されていることは良く分かる。コクは薄いがさすが珠江デルタで評価の高い陳年プーアル生茶だけあり、後味の警戒感と透明感、飲み終えた後に軽く残る沈香を連想する甘さと爽快感は素晴らしい。
沈香味とコレクション価値
陳香と表現できる時間を経過した、プーアル生茶の香気とサッパリとした飲み心地が良く、コレクション価値は高い。
茶葉の原料はおそらく少しはブレンドされているが、古樹では基本的ないことから、中級品として作られていると推測される。2015年頃まで一枚5000~1万円程度の価格で取引されていたが、2016年頃から珠江デルタの茶人たちが、素晴らしい沈香味と陳香が出たというブログ記事や新聞記事が出回り評価が上昇して価格は2~5万円に急騰した。
沈香味と陳香で価値が急騰、これは大いに納得できる、この茶は余韻が弱い為、根本的に高価値が付く茶でないのだが、これだけの香気と透明感が出るということは自然栽培であり無農薬前提で肥料は入ってないか、時間の経過で肥料の味が飛んだのか?茶葉を見る限りは自然栽培とは思えないが、2004年産ということで現代農法が浸透してないころの自然栽培であり骨董品的価値があるのかもしれない、そして沈香味が最強である、沈香味というより伽羅の甘さに近いフレーバーとアロマが感じられる。この甘さは日本の名称では緑油伽羅や真奈賀の甘さに近くこれらは向こうの言葉で奇楠沈香というので沈香の甘さ、この沈香味がこのプーアル茶が持つ最強の味である。この恐らくこの味がなければ価値の低い茶だと私は認識する。ちなみにこの甘さを沈香で求める場合には最低でも1g1万円以上の予算が必要だ。
コストパフォーマンス
相場は一枚400g2~5万円 一枚2~3万円ならば50g2500~4000円ほど、余韻は弱めだが価値ある陳年茶であることは間違なく、今後も同じような茶が作れるか、わからないのでこの価格なら大いに買い。コスパはとても良い。経年による自然乾燥で実際には5%ほど軽くなっているが加味して計算していない。
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私は沈香(伽羅)のコレクターだが1g3万円程度では良い物は買えなくなってきたので、香港のコレクターに習いプーアル生茶に手を出した
情報
中国語での表記 棕昌泰2004 有条码 日本語訳 茶昌泰2004 バーコードあり
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易昌号七子餅茶 このメーカーにおけるこの茶の上位ブランドという位置付けらしい
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