鉄羅漢とは、武夷岩茶の四大名叢のひとつ。その原産地は、武夷山名岩産区の慧苑坑奥深くに位置する鬼洞である。この品種は南宋時代から伝統的に薬用として用いられており、極めて長い歴史を誇るとされる。ある説によれば、現存する岩茶最古の品種であり、750年以上もの歴史があるかもしれないとされている。しかし、母樹は現存しておらず、現代の肉桂や水仙と比較すると発するアロマが弱く、薬用として根強い愛好家が存在するが、現地の中国では人気が低下しつつあるようだ。そんな鉄羅漢は、炭焙煎を強めに施した伝統的な足火に仕上げることが多い。
慧苑坑鉄羅漢
慧苑坑鉄羅漢(ふいえんくんてつらかん)は鉄羅漢の原産地である慧苑坑周辺で栽培されている鉄羅漢を主原料としている、文革期に新品種に植え替えられたと推測され、名岩核心産区で生産される茶葉は8割程度が肉桂と水仙であり、そもそもこの二種類以外の岩茶自体が珍しく、鉄羅漢自体が名岩産区内に老樹は現存していない。慧苑坑では原産地であるため近年、鉄羅漢を再度植える動きがみられそうして栽培された物である。2020年コロナパニックにて岩茶の在庫がもたついた時期に非常に珍しい原産地産の鉄羅漢を入手できた。
- 鉄羅漢の印象はチョコレートのような香りと気品のある力強い味わいに体感が独特であり、まるで薬のような特殊な力を感じる。
- 鉄羅漢という品種は四代名叢のうちの一つと有名な割には生産量が少なく、大紅袍や肉桂水仙と比較すると入手の難しい品種である。

慧苑坑鉄羅漢・2020
夏と11月に焙煎され、長期熟成に耐えるようにやや強めに焙煎され鉄羅漢らしいバランスの良さと味わいを強化しつつ、味わいを底上げしたモデル。アロマでは心地よいミネラル香(岩骨花香)とチョコレートを連想する甘いアロマとドライフルーツを連想するスパイシーな香気が入り混じり、口に含むと、肉桂水仙大紅袍以外では稀に見る、三坑両澗産らしい、圧倒的なフルボディであり、瞬時に上半身を巡る強い体感とチョコレートの甘さとフルーティーさを後味における爽快感が素晴らしい。

これぞ三坑両澗の特級畑産という素晴らしい岩骨花香を持ち、肉桂や水仙と比較するとアロマと個性がやや弱く、飲んでいる際の飲み心地の良さと飲んだあとの余韻を楽しむ、やや上級者向けの岩茶である。
価格 5グラム1480円 慧苑坑鉄羅漢2020(中火濃香)
価格 1480円極品 5グラム 2450円 極品老樹、慧苑坑鉄羅漢2020(伝統型足火)
ここから下は茶記録
2019 上海人向け一次焙煎・夏ver
上海人向けの焙煎の弱めで仕立てられた変わった鉄羅漢・現地の水の合わせて焙煎してあり素晴らしい茶なのだが、残念ながら様々な環境で試飲をしたが、焙煎の弱い岩茶が日本では記事投稿時点では一般的でなく日本人が受けるタイプではなかった。
- ➡現地で購入して飛行機の手荷物で持ち帰れば素晴らしい体験をできるだろう。
- ➡焙煎の弱い岩茶が好きな方にはすこぶる好評だった。
洗茶(一煎目)一煎目で広がる香りは、スパイシーな香り(肉桂とはもちがう)カシスやビルベリーのような香りが広がる。
そのあとの独特の甘い香りが、岩茶らしくモワッと出るイメージ的にはチョコレートケーキのような香りです。口に含むとまろやかな口触り、チョコレートのような風味とカシスやブルーベリーのような果実味を感ます。岩茶でも透明感があり、後味も透き通っている。

2~4煎目
- 香りはミネラルを感じる透明感のある香りです、中火の岩茶らしい、草花のイメージとチョコレートのような甘さに、キレを伴う独特の香り。
- 味わいは口のなかいっぱいに広がるフルボディに、瞬時に上半身を巡る強い体感とチョコレートの甘さとフルーティーな甘さが長く感じる。
5~8煎目
10煎を超えると薄くなっていきますが、フルボディ&フルーティーで18煎ほど飲むことができました。余韻も深く、残り香、後味も長い、、本当に素晴らしいお茶です。

感想
全般的な感想はナニコレめっちゃ良い♥️このお茶は全て美味しさの要素がバランスが良く混ざっていて、まさに (高級茶だよお) 結局のところ味わいが、突出した(目立つ)点が無いのは、全部の美味しさの要素がバランスが良く混ざっているからです。目立った点が無く完成度の高いお茶は単株茶などでもそうですが、飲みつけいないと味が薄いと感じる人もいます。

これは高級茶でも香木でも言えることで(味が無い・香りが無い) 意味(味わい完璧・五味完備・完璧で言うことなし)なんて表現したりします。
緊急ティータイム❓️
そのため、胃の不快感を瞬時に解消してくれるという薬効があるようで、食べ過ぎや食事が合わなかったときに、胃もたれのときにお世話になった。風邪気味で体調不良の日はこのお茶でないと美味しく飲めないくらいだ・・・・

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コメント
[…] 口の中に茶液が残っているときは・最初に肉桂花香を感じつつも、後から水仙を感じる水仙花香と半天腰のような濃密な甘さ最後に鉄羅漢を感じる深味。 […]
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