茶記録 HOJOの鳳凰単叢  | 茶の穂

茶記録 HOJOの鳳凰単叢 

鳳凰単叢
蕎麦猪口を利用して飲んでいる様子・右はクッキー

鳳凰単叢・HOJO

お茶の専門店HOJOから購入した、潮州烏龍茶の代表的存在である鳳凰単叢(読み方・ほうおうたんそう)の記録ページ、中国烏龍茶において、鳳凰単叢という烏龍茶の知名度が低かった時代から、日本とマレーシアで販売を始めたというパイオニア的な存在のお店の商品だ。

柿花香

太く、よじれた高山老欉という見た目の美しい茶葉・この時点で周囲には良い香りがしている。写真の量で15g

2020年産の老欉柿花香・茶葉2.5グラムを利用、洗茶二回・周囲にはユリや柿の花を連想する香りが広がる、茶杯からのアロマ(香り)は青リンゴや熟した洋梨する果実の香りに加え強いミネラルの匂いがツンと突き抜ける、強いミネラルとフルーツを連想する香りが合わさり、もぎたての柿の香りを強く連想した。温度が下がるとユリや蘭を連想する香りが出てきた。

味、口に含むと引き締め感があり透明感も強い、舌触りが独特でミネラルの強さが舌で感じられ、まるで渋味のように錯覚しつつ、香味(フレーバー)においては新鮮な洋梨やライチ・バナナを連想する、それらが合わさりコクの強さも乗って、まるで美味しい柿を食べた後に感じるような後味だ。

余韻は上半身に優しくまわりつつ、重さを感じる強い余韻だが、体感の良さは抜群で感動的だ。

茶葉の様子 

煎が進むと異なる味わい

2.5グラムを利用して茶液を400mlを抽出し、それ以降の味も素晴らしい。アロマでは蘭やクチナシを連想する花の香り、香味においてはミネラル感が薄れ、ライチやマンゴーなどを連想するフルーツに加え(ショウガ)を感じるの香味が強くてなってくる、さらに後味ではスパイシーな花香が長く続いた。

まとめ 三重層で奏でられる複雑な味

香りにおいては突き抜ける香りが強くスパイシーを通り越して、果実香と花香が交じり合っており強烈だ、冷めてくると順にミネラル→フルーツの香り、次に出てくる香には自然体な花の香りが感じられる、この自然な花の感覚が特に魅力だが、ミネラル強さが合わさり独特の感じを受ける。姜花香型や芝蘭香型の単叢に近い香りあるのだが、のめり出すミネラルが素晴らしいので孤立型の単叢であることは良くわかる。あまりに個性的な雰囲気から家族で大喜びしてしまった。専門用語で例えるとトップノート上層とミドルノート中層の二重の香りとコクが強く良質な茶液が余韻に残る絶品だ。

15煎目 茶底

値段は15グラム2376円~~だが、2.5グラム396円分で15煎ほど約850mlを最後のまで楽しむことができ、この香りと余韻を考えたらコストパフォーマンスは高い。当初はやはりプーアル生茶などと比較すると気分的に高いなぁと躊躇していたが、一口飲んだ瞬間、コスパが良いと認識して吹き飛んだ。この複雑さな自然体なアロマを香木で換算すれば1g2.5-3.5万円程度の伽羅や六国に相当するだろう。

東方紅

さらに引き締まった茶葉からは標高の高さが良くわかる。

2014年産の老欉東方紅・読み方(とうほうこん・中国語に近い発音だと、ドンファンホン)新鮮なユリとクチナシ(梔子)を連想する強い香りに加え、口に含むと独特のとろける口当たり、強く明確な花の蜜のような後味、妖艶かつ独特な口当たり、余韻はゆっくりと妖しげにひろがる、背筋の凍るような体感と体から火照り抜けていくようなもうひとつの体感が面白い、何か歴史を感じるこの背筋が凍る余韻がさすがだと実感する、東方=ドンファンという名前にピッタリの強い印象がある。

1煎ごとの鑑賞

  • 茶葉1.5グラムを利用 洗茶・ユリの香りが華やかに広がる、一煎、(カサブランカ)の香りが強く広がる、花の甘さと強い余韻がたならない、口の中が花屋のごとく強い花香につつまれる。
  • 二煎、花の蜜の甘さが出て来る。
  • 三煎、自然なユリとツツジを連想する甘い香りが続く、
  • 四煎目~五煎目、香りに乳香が混じり始める、味は薄くなってきた。
  • 六煎目、ユリの香りは消えてキレのある乳香の香りへ変化した、味わいはキレとミネラル感は出てきた。
  • 七~九煎目、香りは消えたが味の強さは健在、余韻は徐々に上半身に広がる。
  • 十煎目 味は薄くなっても余韻と後味と甘さは健在であり、かなり美味しい。
  • 十一煎目、既に味は薄いが、まだトロトロの美味しさが健在。
  • 十二煎目、渋味が出てきたがここでトロピカルフルーツを感じた。
  • 十三~十四煎目、収斂性を感じるが、味と柔らかさは健在。
茶葉3gの画像 (サイト速度の関係で1枚)

鑑賞 3~9煎目までをまとめて茶杯に移し記録、茶葉3g 洗茶2回 洗茶をしている時点で周囲にはユリとクチナシを連想する香りが広がる。茶杯からの香り(アロマ)は柔らかい印象を受けつつクチナシと桑の葉などを連想、ひとくち飲むと濁りを全く感じない透明感にギュット引き締まった硬い口感に驚く、味わいではミネラルの味が強い、香味(フレーバー)は洋梨やキイチゴを連想する果実の香りは先行して後味となると新鮮なクチナシの香りさらにミネラルや鉄分までも感じる。

黄枝香型におけるHOJOが発売している鳳凰単叢の老欉と比較すると、この香型が持つクチナシの香りを主体に持ちながら、自然体で鮮烈なユリの香りが先行、後味においても軽快な花の香りが長く持続した。 作成日2020年1月20日

最小単価は15g4104円と高級中国茶らしい堂々とした値段だが、1100-1200mと鳳凰単叢として非常に高い標高に加え、老欉の上半身にしみわたりつつ、余韻の強さで脱力してしまうような強烈な余韻などから価格相応の満足感のある茶だった。

草蘭香 

茶葉の様子

2020年産の草蘭香(読み方・そうらんこう)茶葉3グラムを使用・茶葉から強い香りが感じられ期待できる。洗茶をしている時に周囲に香る鮮やかでスパイシーな強い草花のトップノートが2020年の鳳凰単叢が大特年だと良くわかる。茶杯から匂うアロマは乾いた洋梨、スパイシーな雰囲気を伴うマスカットや青リンゴ、口に含むと口当たりがとても良い、さらに茶液に密度が感じられる、フレーバー(香味)は上記とおおよそ同じなのも驚きだ、やや玉露や煎茶のような味も持っているのが素晴らしい。余韻は老叢や2019年の各種HOJO単叢に比べて爽快感を感じるタイプなので。後味には草花を連想するフレーバーが残った。喉越しや飲み心地は価格(高くとも15g1512円)を考えればとても偉大である。

撮影 3泡目

草花を連想する強烈なトップ・ノート、これは草花としか例えようが無いが、高山植物や高原の朝を連想する爽快な香りに乾いた花の香りが一歩引くように入まじっていた。香りは最初に甘草とモクレン、軽く蓮の花、次に乾いた洋ナシとバニラ、次にスパイシーなマスカットと青リンゴの三段変から、後味は弱めだが蘭やセッコクを連想し、芝蘭香単叢を印象する香味が長く感じられた。その味わいからおそらくこのタイプの単叢であるが、前にのめり出た草花の香りは凄まじく感動的だ、第一印象では香型が分からなかったのでこちらのページに記載している。3g302円分の茶葉で約700ml程度も楽しむことができ、その引き付ける衝撃的な香りを楽しめたのでコスパでも良い、そして西洋陶磁器を使って飲んでみると、口当たりの良さが向上してさらに良く感じられた。筆記2020年12月28日

追記 2021年2月9日 早くも茶葉は乾燥が進みさらにチリチリとなり濃香化した、感想は上記に加えて香りは濃厚になり香味には連想する香味が明瞭化していた、透明感がさらに強くなっておりコクは胸付近までゆくっりと降りるという樹齢70-90年の老欉のような余韻を感じた。

稲花香 

茶底 18煎目

2016年産の稲花香(読み方・とうかこう・中国語に近い発音・ダオファーシャン)茶葉は2.5グラム・香りは最初にトップノートが出て蓮やユリを連想する花香が後からは乾燥フルーツの香りが柔らか上がってきた。香味にはさわやかな甘さを主体に単叢らしい美味しさを感じながら、口の中での後味では乾燥フルーツの香りと良質な米のような甘さが20分も残った。

私が樹齢ばかりを気にしていたころ、樹齢80~100年とHOJOのサイトに書いてあり購入、飲んだら即効(どかん)と、上半身に強い余韻が降りて、(おお)老欉って感じがすごく良いです。長時間の強硬な余韻が長く継続。調べたところ、鳳凰単叢稲花香は香型や品種の名称ではなく、老欉水仙を太師級の職人の手により絶妙に炭焙して、稲の花の香りを表現した単叢であるそうだ。

まとめ

  • 濃香タイプに変化しているだろう、時間の経過から出てくる、米菓子や干菓子のような甘さと、透明感、おだやかな乾燥フルーツと美味しいジャスミンライスのような香味の単叢茶、あまり良い意味でないかもしれませんが、口の中では熟成された味わい(陳茶特有)のキリっとした甘さが重なり、強い後味となり長く続き大満足であった。口の中で角のある味わい、少し焙煎強めの単叢が持つ独特の美味しさが素晴らしい。ちなみに焙煎香や岩茶のような印象はありませんでした。
  • 筆記日時2019年11月28日

コストパフォーマンス 

袋小15g1404円 120g10368円(税込) 余韻の強さと状態の良い保存状態からコストパフォーマンは高い、稲花香単叢について中国語で調べていたら、この単叢の畑の様子や作者・香港での価格が分かってしまったが、上記の値段より香港ドルを日本円換算したら少し高かったのでHOJOの値段設定は良心的だと思った思い出の茶だ。

恵種

2017年産の恵種(えしゅ)という珍しい単叢茶、味わい柔らかな口感となめらかな甘みに上半身に染み渡る余韻が特に良い。記事を書いた時点で二年を経過した陳茶であったから、茶葉に独特の強さが出ていて淹れやすい。香りも濃香のように少し香り味に重さが見え隠れしている。

アロマはライチ、マンゴーなどフルーツ系にフレーバーメロンやまろやか系の甘い香り。茶葉は1.5g濃くなくても、最初の一口で肩周辺にお茶の柔らかさがフワフワとまとわりつく、温泉から上がりたてのような感覚で肩こりがほぐれた。全般的な印象はどこなく文種母樹に似ている。こ後味がこの価格にしてはかなり強い。これだけ後味が濃ければ茶商によっては老欉で売りそうだ。筆記2019年11月30日

金玉蘭

金玉蘭は内容が増えたので個別ページに移動しました。

老欉水仙

2019年産の老欉水仙・単叢における水仙が良くわからず、メールでこの茶について問い合わせたところ、代表の方からの頂いた情報によると(2019年は雨が多く、土壌に含まれる水分の多さ故に茶葉の成長が早く香りが出にくい年だった。)故に樹齢200-300年の単株や老欉クラスとして発売される予定のさまざまな単叢をミックスして老欉水仙として販売したのがこの茶らしい。すなわち色々な単叢をブレンドしている為に香型に当てはまらない単叢という意味のようだ。

老欉水仙単叢 2019年

2020年2月2日・茶葉は2.5グラム・2019年10月に購入した当初の香りはラズベリー系、ベリー系統の秋の果物系の爽快な香りがしていたが、購入から4ヶ月が経過して、香りは強くなり透明感が出て、香りでは洋梨や完熟リンゴ系と黒ぶどうの香りも出てきている。購入した直後では6煎目以降の香りは薄かったイメージであったのだが4ヶ月の熟成で、完熟リンゴの香りへと変化して、香りも長持ちするお茶に変貌しており感動した。余韻(コク)は上半身に全体に回りとても強い。

当時の私は焙煎の軽い単叢に慣れておらず、最初の印象は水っぽく、喉に引っかかるような印象があったが、それは私の使っていた茶器との相性問題により味には渋みが出てしまい。その後はHOJOの販売している蓋碗スリムタイプを購入してこの茶を淹れたら、まるで別物のように味が良く感じられたので以後は茶器を全てHOJOの販売している物に統一した。この今までコレクションしていて気に入らなかったすべての茶が以後はさらに美味しく感じられ、それまで以上に繊細な香味を感じ取れるようになった。価格は税込み15グラム1980円から、余韻の強さと透明感から実際に30グラムを追加購入したが、余韻の強烈な香りでなく味の単叢という独特の印象があり、とてもお買い得だったと思う。

紅蒂

鳳凰単叢老欉・紅蒂(こうてい・ホンディ)茶葉2グラム、香り(アロマ)では乾いたハーブを連想するスパイシーさを伴うトップ・ノートに加え、高級な蒸留酒を連想する独特のエキゾチックな香りが広がり、朝鮮人参や三七人参を連想する香りが後から漂う。口に含むと老叢らしい濃さに加え、高山茶独特の引き締め感が感じられた。

写真の量で7.5グラム

香味(フレーバー)ではローズマリーやミントなどハーブ類を連想してエキゾチック香味が際立つ、さらに老叢らしい濃厚な百合を連想する花の香りに加え、高級生薬の人参を連想する香りも感じる。余韻(コク)は強く上半身に回る、味には程よい甘さが感じられる為に高級薬用酒を飲んでいるかのようだ。強烈でエキゾチックなアロマが特徴的であり味と香りの濃さ、余韻の強さから高級単叢の雰囲気が良くわかる。

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非常に老欉の基準が厳しいHOJOの公式動画 鳳凰単叢文種母樹の様子は動画の最後のほう

単叢の中でも500年を超えるような、特に樹齢が高く、大昔からあるお茶の木から収穫されたお茶は、老欉と呼ばれ、その様な木から収穫されたお茶は他の木と混ぜられることなく、特別な扱いを受けます。

https://hojotea.com/item/houou.htm
  • この記事は10年以上前に筆記されたと思われるのだが、鳳凰単叢烏龍茶は中華人民共和国の経済発展に伴い価格がすさまじく高騰している品物であり、現地における老欉の基準はかなり下がっていると言う話を良く聞く。
  • 中国茶全般において老欉の基準は品種や茶商により異なるのだが、HOJOの基準はとても厳しく、強い余韻と飲みごたえが、なければ老欉と表記していないようだ。

樹齢50年以下単叢 50~100年老叢 100~300年古樹 (それ以上も)

2019年における中国の小売販売店での標準的な基準

https://seonyan.com/chinesetea/the-tea-study/benchmark/   愛好家目線に徹するため、ブログ内容の最適化と中国茶の自己評価基準を大幅に引き上げ

実際に上記の基準で単叢を買っていた私からすれば、HOJOの単叢の多くは最近の基準では老欉や古樹とされるであろうと思われる茶が多く、それらの茶と比較して飲んでみれば、もっとも単価の低い物でも圧倒的な高品質だ。この茶を扱う歴史が長いだけある!そして非常にお買い得感がある。消費者として有利でありがたい。

単叢の個別ページに記載あり。

ここから下の項目で紹介している単叢は個別にページを作成しています。以下のリンクで紹介している鳳凰単叢のページでは、お茶の専門店HOJOから購入した鳳凰単叢が他のところから購入した物と比較したり、物語や名称の話題と共に詳しく記載しています。

八仙老欉 2020

上質さを感じる後味と清香ながら強烈で濃い香り。

蜜蘭香 HOJO製は3種類 2017.2019.2020

感動的な果実の香りが特徴の高いであろう蜜蘭香・余韻が強く良いのだが個人的にはこちらと金玉蘭を比較したら金玉蘭が好み。

姜花香 濃香 2017

キレが半端でなく、面白さ満点

夜来香 2020

兄弟仔 2019 二種類

黄枝香を連想しつつも、後味にくすぐる独特の香味が癖になる。

水仙緑茶

抹茶を連想する風味と透明感ある緑茶

芝蘭香/竹葉 HOJO製は2種類 

購入後6か月経過したら急に香気が強くなった特に竹葉は感動だった。

黄枝香/貢香 HOJO製は3種類

15年産の濃香の奥ゆかしさはすさまじく、陳茶だからでる独特の芳香と合わさり素晴らしい。

銀花香単株2020 HOJO製品は1種類

文種単株 2017

洗茶の時点で周囲に完成度の高い花と果実の香りが広がる、強すぎてよく判別できなかった。一~二煎目、口に含むと強烈な味わい、味と香が強すぎそごすぎて、もはや訳がわからない、三煎~六煎目、口に含んだ瞬間に分離した最強の強い余韻にKO(ノックアウト)美味しさが美味しさを呼びもう無我夢中で飲んでしまう。感想まとめ 背筋の凍る恐ろしさすら感じる(強い余韻)は飲んだあと八時間も継続した。この香りの強烈さと(オシャレ)な何とも言えない後味は強烈に脳裏に刻まれた。香りや味の雰囲気は恵種単叢にどことなく似ていた。背筋に走る余韻・・歴史というか何かを背負っているお茶なのだろうとわかる・この堂々たる歴史の余韻・・・東方紅や宋種老叢でも感じたのだが、何とも癖になる。 特別に試飲させてもらった記録 2020-6-18

杏仁香 2021

鶏籠刊 2021

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景品表示法に関する表記

株式会社HOJOから金品の提供ならび金銭の提供は一切受けておりません。作者の個人的な好みに基づき、お茶や購入先を選定し、評価をしております。HOJOは株式会社HOJOの登録商標です。

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