2024年収穫期の天候、4月中は雨が割と少なく天候に恵まれましたが、5月の茶摘みシーズンに入って以降は断続的に雷雨が続きましたので、6月10日の予想では平年なみの予想をしておりましたが、3月以降は雨が少なく、土中の水分が少なかった為、雨の影響は一部の製品を除いて限定的であり、高級品も悪影響を免れたようです。
しかし店主による2024年の武夷岩茶のヴィンテージ予想を8月1日に修正して、味わいが濃密な出来で良年~特年に予想を変更いたしましたが、8月26日に製茶に時間がかり、雨の影響を繊細に反映する、肉桂など雨に強い品種や早摘みした製品を除いて、花香型の岩茶に関して雨の影響を受けていることが判明した為、強焙煎による伝統型製品にすれば悪影響は無いが、多くの花香型製品の発売が困難であると判定して、当初の予想通り、平年なみの評価に再度下方修正しました。
一般的には雨に当たれば茶葉の品質はで下落しますが、岩茶に感じては緑茶や鳳凰単欉のように直ちに予想ができない為、一概には言えませんが、武夷岩茶の生産者の多くが品質よりも生産量の多さを気にしており、雨など気にせず、むしろ雨に当てて収穫量を増やそうとしますが、当店では雨で収穫量を増大させるやりかたをする生産者の製品は取り扱いしません。
2024年の半製品(荒茶毛茶)からの情報
当店取引先が生産しました半製品(毛茶、荒茶)の時点では良い製品はかなり良いが、ロット数的には少なく、多くの荒茶はやや厳しい出来となり、今後は職人による製茶が試されることにあります。
武夷岩茶は単欉烏龍茶やプーアル茶等とは異なり、半製品の時点でやや厳しい場合であっても、そのまま製品の品質に直接反映されるわけではなく、長い期間の製茶により品質が向上することから、2022年のように半製品の時点では厳しい出来であっても製茶後には劇的に良くなる例が多く、製茶後は平年なみのヴィンテージという評価となることが予想されます。8月1日に1−2次焙煎を終えて、2022年と同様に強い焙煎後には復活したことが確認できた為、予想を良年に変更しましたが、5月に茶摘みされる老欉茶や雨に弱い品種は悪影響を受けており、花香型での発売は難しいと判断して平年なみの予想に補正しました。
竹窠百年老欉水仙2024年の茶摘み、4月27日に雨を避けるため、去年よりもさらに早く、過去最速かつ新芽が小さい状態での茶摘みにより収獲量を人為的に大幅減産を行い品質を向上させる手法を行いました。
基本的に高級岩茶は5月上旬に茶摘みとなりますが、数はかなり少ないが5月の大雨を避ける為、4月中に茶摘みを行った製品の品質はピカイチであることがわかっており、早ければ9月〜10月に発売できると思われます。
2023年のように事前予約を行っておりましたが、雨の影響を精査するために、竹窠百年老欉水仙2024以外の予約を一度保留または抹消して完成後に試飲をして選ぶことを決めました。
一通りの焙煎を終えた後に雨の悪影響を回避できたことを確認して、予約を復活させておりますが、完成後に竹窠百年老欉水仙を除く老欉水仙各種、北斗などの雨に弱い品種はふたたび予約を抹消して、雨天に強い肉桂などのみとしました。二次焙煎後に悪影響が出てくるという経験のない事態ではありますが、当店としてはリスクが高いため花香状態での発売は断念いたしました。
2024年の老欉水仙は竹窠百年老欉水仙とほか4月茶摘みの3種類以外の老欉水仙は毛茶確保(予約)を行わず、品質を見極める為、入荷する場合は完成製品からの輸入を取り当店の基準に合致する物を発売してまいりますので、24年冬季以降、2025年に入ってからの発売となる予想です。
2024年8月26日、収穫期に連続した雨の影響によるトップノート不良のため、雨天に強い肉桂を除いて、予約していた水簾洞老欉水仙2024年や天遊峰老欉水仙など、雨の影響を回避した竹窠百年老欉水仙2024年や肉桂など以外の2024年産岩茶の予約をほとんど抹消いたしました。他の製品は追加焙煎されて伝統型となって品質を確認して以降に検討予定に予定を変更しました。
以上のことから花香型武夷岩茶の発売は1年以上費やして丁寧に焙煎され悪影響を払拭した物か雨の影響を回避できていた製品を見つけた場合に発売となり、2024年産の花香岩茶発売数は昨年度よりも4分1から5分1種類程度に減少することになりました。引き続き2023年産の花香型製品のストックを年内は発売してまいります。伝統型岩茶はその特性から雨による悪影響をほとんど回避できているため予定通りの発売が行われます。
xでの紹介は5月3日ですが、実際の茶摘み日は4月27−28日です。
店主のオススメ
現時点では2023年産、岩茶製品の買いだめを推奨。1年かけて製茶された、お買い得な製品を発売してまいります。
2023年は6月より武夷岩茶の新茶を発売いたしましたが、今年の半製品における上物の傾向は、味わいが濃厚で甘みが強いが、アロマは去年より穏やかであるが香味が強いという傾向があり、製茶では香りを強くして味わいを一層、深める必要があり、6−7月は早く発売できる製品でも製茶に時間をかけて火入れと熟成を行うことを決めました。そのため2024年の岩茶新茶は最短8月からの発売となる予定です。
新茶が早く飲みたいお客様は各種緑茶や金駿眉のお求めをオススメします、7月から正山小種をご案内いたします。
茶つみ動画等はこちら
過去の武夷岩茶、鳳凰単欉ヴィンテージチャートはこちら
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